活動紹介

●少年問題シンポジウム

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第22回少年問題シンポジウム開催

「次代を担う少年の育成のために~進学・就労機会づくりによる積極的な立ち直り支援~」

第22回少年問題シンポジウム「次代を担う少年の育成のために~進学・就労機会づくりによる積極的な立ち直り支援~」(主催:公益社団法人 全国少年警察ボランティア協会)が、平成27年11月4日(水)、東京・隼町のグランドアーク半蔵門で開催され、少年警察ボランティアなど、関係者251人が出席しました。

基調講演では、小長井賀與・立教大学コミュニティ福祉学部教授が「非行少年の立ち直りと成長・発達」と題し講演を行いました。小長井氏は、子どもの貧困とそれが青年期の不安定就労や貧困に影響していると詳しく説明し、さらに非行少年の立ち直りと成長・発達についてどのような支援をすればよいのかをアドバイスしました。

続いてのパネルディスカッションは、野口京子・文化学園大学現代文化学部教授・全国少年警察ボランティア協会理事をコーディネーターに、まず、馬場明子・法務省東京少年鑑別所長は、少年鑑別所入所少年にかかる最近の非行の特徴とその背景にある環境の変化など説明。親、地域の大人が子どもに関わるときに心がけたいことなどについて発表した。

続いて、笛木啓介・東京都大田区立御園中学校校長が、中学生がこれから長い人生を生きていくうえで一番大切なことは、人との関わり方を学ぶことだ。コミュニケーションづくりの第1歩としてのあいさつを大切にしていきたいと訴えました。

また、西谷晴美・神奈川県警察本部生活安全部少年育成課少年相談・保護センター課長補佐は、少年相談・保護センターの活動から見える少年の実態と関係機関との連携について説明すると共にその活動内容を紹介しました。

そして、吉野由昭・茨城県水戸地区少年指導委員連絡会理事は、少年警察ボランティア活動を始めた動機や自らが経営しているコンビニ店で少年院・少年鑑別所等を退所院した少年たちを雇用している事例を発表しました。また、パネルディスカッションの第一部には基調講演者の小長井賀與氏もコメンテーターとして参加しました。

パネルディスカッションの第二部では、会場からの質問に対してパネリストの方々が答える、という形で進行しました。休憩中に回収された質問用紙には「学習の場として良いと思われる機関や組織を教えて欲しい」「学校、保護者、地域の情報共有をスムーズに行う方法を教えて欲しい」「少年の再犯を防ぐためには、公的機関を含めて、どのような対策が必要か」「少年相談等を通じて少年たちに対し進学、就労支援につながった事例について」「地域の一員として私たち少年補導員にどのような活動を期待していますか」など、さまざまな質問が寄せられ、参加者の関心の高さがうかがわれ、活発な討議が行なわれました。

※このシンポジウムの内容は『少年研究叢書27』として全少協から刊行されています。

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第21回少年問題シンポジウム開催

「次代を担う少年の育成のために~非行少年を生まず少年が犯罪被害にあわない社会づくり~」

第21回少年問題シンポジウム「次代を担う少年の育成のために~非行少年を生まず少年が犯罪被害にあわない社会づくり~」(主催:公益社団法人 全国少年警察ボランティア協会)が、平成26年11月12日(水)、東京・虎ノ門のニッショーホールで開催され、少年警察ボランティアなど、関係者450人が出席しました。

基調講演では、渡辺弥生・法政大学文学部心理学科教授が「少年の心の発達に寄り添う支援~思いやりと自尊心を育てる~」と題し講演を行いました。渡辺氏は、子供が自分と他人を区別できる年齢、子供の心の発達過程を詳しく説明し、さらに子供との関係を良好に保つ関わり方をアドバイスしました。

続いてのパネルディスカッションは、村松励・専修大学人間科学部心理学科教授をコーディネーターに、まず、宮寺貴之・科学警察研究所犯罪行動科学部少年研究室長は、「非行」と「被害」は、異なった現象に思われるが、2つの概念は表裏の関係にあるなどを説明。過去に関わった2つの研究の一部を紹介しました。続いて、川崎達也・東京都東村山市立東村山第七中学校校長が、いじめの現状と対策につい中学校の現場ではどのように取り組んでいるかを説明。生徒には常に「中学生に時には我慢をすることが大切」と訴えました。

また、佐藤久子・埼玉県警察少年非行防止ボランティア連絡協議会副会長は、少年警察ボランティア活動を始めた動機や自らが携わった農業体験を通じた立ち直り支援の事例を発表しました。

そして、小髙陽子・千葉県警察本部生活安全部少年課課長補佐上席少年補導専門員は、少年センターの活動から見える少年の実態と関係機関との連携について説明すると共にその活動内容を紹介しました。また、パネルディスカッションの第一部には基調講演者の渡辺弥生氏もコメンテーターとして参加しました。

パネルディスカッションの第二部では、会場からの質問に対してパネリストの方々が答える、という形で進行しました。休憩中に回収された質問用紙には「学校における非行防止と被害防止の取組について」「農業体験に参加した少年が立ち直ったという実家はどんなときか聞きたい」「自殺予防やキャリア教育でソーシャルスキル教育の活用はどのようなことか?」「いじめをした少年といじめられている少年への対応を聞かせてほしい」など、さまざまな質問が寄せられ、参加者の関心の高さがうかがわれました。最後のまとめとしてコーディネーターの村松氏は「特に虐待という被害体験から加害者へ、被害者から加害者へ転換していく。対人関係に傷ついた人たちが対人関係の中で回復していくという、これが立ち直りのプロセスではないか」と語り、パネルディスカッションは終了しました。

※このシンポジウムの内容は『少年研究叢書26』として全少協から刊行されています。

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第20回少年問題シンポジウム開催

「次代を担う少年の育成のために~少年に手を差し伸べる立ち直り支援~」

第20回少年問題シンポジウム「次代を担う少年の育成のために~少年に手を差し伸べる立ち直り支援~」(主催:公益社団法人 全国少年警察ボランティア協会)が、平成25年11月13日(水)、東京・虎ノ門のニッショーホールで開催され、少年警察ボランティアなど、関係者567人が出席しました。

今年は全国少年警察ボランティア協会設立20周年にあたることから、生島浩・福島大学大学院人間発達文化研究科教授が『ハイリスクな子どもと家庭への支援~非行臨床の立場から~』と題し記念講演を行いました。生島氏は、問題行動への対応として「時間はかかるが必ずよくなる」「自他の境界を明確に」「シンプルな常識的対応に尽きる」などのポイントあげ、さらに福島の子どもたちのメンタルヘルス支援事業なども紹介しました。

続いてのパネルディスカッションは、藤岡淳子・大阪大学大学院人間科学研究科教授をコーディネーターに、まず、山浦勝雄・東京都江戸川区立葛西第三中学校校長が、いじめや非行問題に対して中学校の現場ではどのように取り組んでいるかを説明。教職員と家庭の結びつきが何より大切と訴えました。続いて、稲垣喜夫・富山県少年警察ボランティア連絡協議会会長は、少年警察ボランティア活動を始めた動機や自らが携わった立ち直り支援の事例を発表しました。また、井口由美子・警視庁少年育成課少年相談係副主査は、少年センターの存在があまり知られていない実態を説明すると共にその活動内容を紹介し、ぜひ気軽に相談して欲しいと訴えました。そして里見有功・東京保護観察所保護観察官は、立ち直りのために保護観察所が行っている「就労支援」「社会貢献活動」「保護者への支援」などを説明。「本人のための居場所と出番をどのように確保するか」が大切と指摘しました。また、パネルディスカッションの第一部には基調講演者の生島浩氏もコメンテーターとして参加しました。

パネルディスカッションの第二部では、会場からの質問に対してパネリストの方々が答える、という形で進行しました。休憩中に回収された質問用紙には「不登校の対応はどのようにしているのか?」「子どもたちへのテレビの影響をどう考えるか?」「犯罪被害(特に性的なもの)からの立ち直り支援についての意見が聞きたい」「知的障がいを持った少年に対する立ち直り支援を聞かせてほしい」など、さまざまな質問が寄せられ、参加者の関心の高さがうかがわれました。最後のまとめとしてコーディネーターの藤岡氏は「少年の立ち直り支援を進めるためには、彼らが本当の自分を見つけ出せるよう手助けすることが大切。プライドや誇りを持つことが『自分はやれる』という自信に結びつく」と語り、パネルディスカッションは終了しました。

※このシンポジウムの内容は『少年研究叢書25』として全少協から刊行されています。

このシンポジウムについては、11月14日の読売新聞(全国版)で紹介されました。

非行少年立ち直りでシンポ

非行少年らの立ち直りの支援をテーマにした「第20回少年問題シンポジウム」(全国少年警察ボランティア協会主催、読売新聞社など後援)が13日、東京都港区で開かれた。少年問題に詳しい福島大の生島浩教授は基調講演で、家庭内や学校内の暴力が増加傾向にあり、出会い系サイトを通じた児童買春などの被害も深刻になっていることを指摘した。東京保護観察所の保護観察官や中学校長らが参加したパネルディスカッションでは、立ち直りの支援について「自分は必要な人材と思わせることが大事」「地域社会の温かい理解と協力が必要」といった意見が出た。

平成25年11月14日(木曜日)讀賣新聞
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第19回少年問題シンポジウム開催

「次代を担う少年の育成のために~立ち直り支援として、今、何をすべきか~」

第19回少年問題シンポジウム「次代を担う少年の育成のために~立ち直り支援として、今、何をすべきか~」(主催:公益社団法人 全国少年警察ボランティア協会)が、平成24年11月14日(水)、東京・虎ノ門のニッショーホールで開催され、少年警察ボランティアなど、関係者552人が出席しました。

基調講演では、土井隆義・筑波大学人文社会系教授が『「見つめられる存在」から「見つめる存在」へ~少年の立ち直り支援に必要なこと~』と題し講演。現代の若者は、人間関係、特に友人との関係でストレスを抱え、価値観が多様化する中で自分の生き方を探していかなければならない不安を抱えているのではないかと現状を分析。その中で非行に走ってしまう少年たちには、「他者に認めてもらおうとする承認欲求を満たすこと」ではなく、「自分が他者から必要とされる存在になることで、自己肯定感を得ること」が必要ではないかと指摘されました。

続いてのパネルディスカッションは、野口京子・文化学園大学現代文化学部教授がコーディネーターとして進行役を務めました。まず、野口義弘・福岡県小倉南警察署少年補導員が、自らが経営するガソリンスタンドで、地域とも協力しながら、100人以上の非行暦を持つ少年たちを雇い、更正に取組まれてきた経験談を紹介。続けて、紀惠理子・法務省長野少年鑑別所長が、個別の非行の意味や原因を理解していくこと、そして身近でサポートする大人の存在の重要性を訴えました。また、青木修・警視庁少年育成課台東少年センター副主査は、非行の早期発見が功を奏すること、家庭だけでなく地域とのつながりやネットワークが立ち直り支援に有効なことを指摘。滝澤雅彦・東京都八王子市立松木中学校校長は、親と教師が学校を舞台に子どもたちと向き合い、大人が人生を楽しんだり、学び続ける姿勢を見せることで、子どもたちの鏡になろうとする活動を紹介しました。これらの発表を受けて、コメンテーターとして参加した基調講演者の土井隆義氏は共通項として、限られた関係の中に閉じこもるのではなく、周囲に開いていくことの大切さを指摘しました。

パネルディスカッションの後半では、会場から寄せられた質問の回答も交えながら、「開く」をキーワードに、親子関係の重要性や距離のとり方の難しさ、また問題家庭に対しては子どもだけでなく、親に声をかけることの重要性などが話し合われました。最後に最も重要なキーワードとして、「とにかく“信じる”こと」「一人一人の心を見つめる」「関心を持つ」「委ねる(大人として後始末を引き受けながら)」などを挙げ、パネルディスカッションは終了しました。

※このシンポジウムの内容は『少年研究叢書24』として全少協から刊行されています。

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第18回少年問題シンポジウム開催

「次代を担う少年の育成のために~子どもの立ち直り支援に求められるもの~」

第18回少年問題シンポジウム「次代を担う少年の育成のために~子どもの立ち直り支援に求められるもの」が平成23年11月16日(水)、東京・虎ノ門のニッショーホールで開催され、少年警察ボランティアなど、関係者約530人が出席しました。

最初に明星大学教育学部教授の高橋史朗氏が基調講演として、「大人が変われば 子どもは変わる~子どもとの心のキャッチボール」と題して、非行少年を立ち直らせるためには、非行の背景や要因、子育てや子どもの成長過程を科学的に捉えること、そして感動体験や自己有用体験、家庭教育と親支援、夢と主体変容の姿勢を育むことなどが重要なことを、事例を交えながら講演しました。

続いてのパネルディスカッションでは、文化学園大学現代文化学部教授の野口京子氏をコーディネーターに迎え、コメンテーターとして高橋史朗氏も加わりました。まず北海道帯広警察署少年補導員連絡協議会会長の阿部誠氏が十勝の自然を活かした居場所作り、「ひろびろ農園」の農業体験を通じて、不登校の状態から、自分の進む道を見出していった子どもたちの事例の紹介がありました。

また、東京都渋谷区立富谷小学校校長の小澤良一氏は、小学校教育現場の現状を踏まえながら、小学校教員に新たに求められるようになった、保護者とともに子ども成長を見守っていく基盤づくりや、その子の「原体験」となる自己実現体験を積ませることの重要性を指摘しました。

佐賀県佐賀警察署生活安全課長兼、警察本部少年課課長補佐の桑原宏樹氏は、自らの経験を踏まえながら、子どもだけでなく、親にも働きかけ、会話から絆をつくりなおすこと、子どもだけでなく、親子の居場所づくりをすること、子ども達に自ら気づかせながら規範意識を育んでいくことなどの重要性を指摘。

警視庁少年育成課少年相談担当主査の原俊明氏からは、規範意識の低下とつながりの希薄化の関係を、実際の調査結果からも指摘し、社会的絆と居場所の確保の重要性とその効果についての意見発表がありました。

最後には会場からの質問への回答も交えながら、地道に活動を続けることの重要性や、居場所づくりのコツとして、「子どもを主役とすること」、「空間を誰かと共有する中で、自分らしくいられる場とすること」、「弱みや愚痴を言える場とすること」などが挙げられ、最後に高橋氏から地域に親支援・教育の拠点をつくる提言も出るなど、子どもの立ち直り支援に求められるものについて、活発な討議が行なわれました。

※このシンポジウムの内容は『少年研究叢書23』として全少協から刊行されています。


第17回少年問題シンポジウム開催

次代を担う少年の育成のために~子どもに規範意識を身につけさせよう~

石堂先生
パネルディスカッション

第17回少年問題シンポジウム「次代を担う少年の育成のために~子どもに規範意識を身につけさせよう」が平成22年11月17日(水)、東京・虎ノ門のニッショーホールで開催され、少年警察ボランティアなど、関係者約530人が出席しました。

早稲田大学教育・総合科学学術院教授の石堂常世氏が「身につけさせよう規範意識」と題して基調講演を行い、「規範意識を育てるということは、ひとつには人間として絶対にやってはいけないことを教えること、そしてそれを上回る社会性を育む教育体制づくりが大切」と外国のケースを事例に説明しました。

続いてのパネルディスカッションでは、専修大学人間科学部心理学科教授の村松励氏をコーディネーターに、科学警察研究所犯罪行動科学部少年研究室長の小林寿一氏、東京都新宿区立戸塚第一小学校校長・同第一幼稚園園長の石井卓之氏、神奈川県・少年補導員の岡﨑勲氏、警視庁新宿少年センター主査の藤井貢氏の4人のパネリストとコメンテーターとして石堂常世氏も加わりました。

まず村松氏から「規範意識の育成とは、大人が言行一致のモデルを見せていくことが重要、大人側から子どもへのコミュニケーションのあり方を見直すことが大切ではないか」という問題提起からスタートしました。

岡﨑氏は、「具体的な問題を通して規範意識を植えつけることが大切」と述べ、藤井氏は「規範意識の向上には親子に信頼関係が築けているかどうかがポイント」と指摘。石井氏は「子どもたちの規範の中心はやはり教師。教師がルールブックにならないといけない」と強調、また、小林氏は「規範意識を育むには、子ども自身が自分のこれからの将来について明るい展望が持てることが大切」とそれぞれの立場から意見を発表し、活発な討議が行なわれました。

※このシンポジウムの内容は『少年研究叢書22』として全少協から刊行されています。


第16回少年問題シンポジウム開催

次代を担う少年の育成のために ~子どもの育ちと家庭の力~

パネルディスカッション第16回少年問題シンポジウム「次代を担う少年の育成のために~子どもの育ちと家庭の力~」が平成21年11月20日(金)、東京・虎ノ門のニッショーホールで開催されました。

遠山敦子全少協会長、巽高英警察庁生活安全局長のあいさつの後、国立成育医療センターこころの診療部長の奥山眞紀子氏が「子どもの育ちと家庭の力」と題して基調講演を行いました。

奥山氏は、国連が宣言した子どもの権利の四つの柱、「生きる」権利、「育つ」権利、「守られる」権利、「参加する」権利を基に、家庭、親が担う役割の重要性を妊娠期から子どもの思春期までの発達段階別に実例を示しながら訴えました。その上で「家庭の価値を再確認してほしい。自然破壊と家庭破壊は似ている。虐待をしてしまう親ができるまでには数世代にわたって問題を抱えており、再生には2、3世代かかるかもしれない。エコで自然の再生に頑張っているが、家庭の再生も頑張らなければならない時期にあると思う」と、家庭の再構築が喫緊の課題であることを強調しました。

続いてパネルディスカッションに移り、お茶の水女子大学名誉教授の牧野カツコ氏をコーディネーターに、福島大学大学院人間発達文化研究科教授の生島(しょうじま)浩(ひろし)氏、東京都中野区立第十中学校長の原美津子氏、千葉県・少年補導員でNPO法人ユース・サポート・センター友懇塾理事長の井内清満氏、警視庁少年育成課少年相談係主査の岡部享市氏の4人のパネリストと基調講演を行った奥山氏をコメンテーターに加えた6氏で討論が行われました。

4人のパネリストは、それぞれの現場から日々非行少年やその親と向き合っている生々しい取り組みの様子や崩壊した家族の現状について意見発表をしました。この中で親子間のコミュニケーションの欠落、規範意識の低下、自尊感情の未成熟、「愛の一声運動」の効果、家族を支える地域などの仲間づくりの大切さなどが取り上げられました。

最後に牧野氏はアメリカの歴史社会学者の「子育てという大切な仕事を両親だけに任せておいてはいけないと考える社会において子どもは一番よく育つ」という言葉を引き、「両親は大切な存在であり、同時に社会がそこを援助していく体制を取っていかなければならないのではないか」と、今少年問題がかかえる深刻な親子関係の改善に向けた指標を示し、シンポジウムを閉じました。

※このシンポジウムの内容は『少年研究叢書21』として全少協から刊行されています。


第15回少年問題シンポジウム開催

次代を担う少年の育成のために
〜こころのコミュニケーションの回復に向けて〜

第15回少年問題シンポジウム

平成20年11月19日(水)、虎ノ門のニッショーホールで、第15回少年問題シンポジウム「次代を担う少年の育成のために〜こころのコミュニケーションの回復に向けて〜」が開催されました。

遠山敦子全少協会長、巽高英警察庁生活安全局長のあいさつに続いて、「孤立と自立―支えあうという関係について」と題して大阪大学総長・鷲田清一氏が基調講演を行いました。

「社会は、自立した、責任の取れる大人を単位として構成され、子どもや高齢者をケアするという形で成り立っています。しかし、そういう自立した人でも、苦境に立ったときはインターディペンデンス(相互依存)のしくみが使える社会でなければなりません」

氏は、さまざまな例を挙げて、わかりやすく「支えあう文化に裏打ちされた社会の大切さ」を伝えてくれました。

続くパネルディスカッションでは、お茶の水女子大学名誉教授の牧野カツコ氏をコーディネーターに4人のパネリスト(土井隆義氏・原美津子氏・今田誠人氏・月村祥子氏)が討議しました。

土井隆義氏「いまの子どもたちは『友だち地獄』とでも言うべき、閉じた環境の中で、脆弱な人間関係を維持することに躍起になっています」

原美津子氏「人を、子どもをあきらめないんだ。人には必ず生きる意味があるんだ。大人が信じてやらなくて誰が信じるんだ。そういう思いがあれば、連携もできるのではないでしょうか」

今田誠人氏「子どもたちだけが悪いのではない。大人が襟を正さなければいけないんです」

月村祥子氏「大人は『隠れて』悪いことをしますが、子どもは『目立つように』悪いことをするものです」

さらに、会場からの質疑応答を経て、牧野氏は以下のようにディスカッションをまとめました。

「他人から認めてもらう体験をたっぷりすることで子どもたちは自信をつけ、生きる意味を見出します。自分を認めてもらうには言葉で自分を表現する能力を家庭でも学校でも高めていく必要があると感じました。そのため、大人も子どもと話をし、そのよいところを認め、子どもの手本になるような話し方をして、子どもの言葉が豊かになっていくようにすればよいのではないでしょうか」

大人が大人の役割を果たす必要性が強く感じられたシンポジウムでした。

※このシンポジウムの内容は『少年研究叢書20』として全少協から刊行されています。


第14回少年問題シンポジウム

平成19年11月21日(水)
社会が取り組む子どもの健全な育成
〜連携! 家庭と学校、警察そして地域〜
基調講演 コーディネータ
森田洋司
(大阪樟蔭女子大学学長)
矢島正見
(中央大学文学部教授)
パネリスト
鈴木潔
(子ども虐待防止センター・しずおか運営委員)
小倉滋朗
(神奈川県平塚少年補導員連絡会会長)
堀米孝尚
(東京都府中市立府中第二中学校長)
遊間千秋
(千葉県警察本部少年課上席相談専門員)

第13回少年問題シンポジウム

平成18年11月30日(木)
社会が取り組む子どもの健全な育成
〜見直そう! 子どもの携帯電話〜
基調講演 コーディネータ
小田啓二
(特定非営利活動法人日本ガーディアン・エンジェルス理事長)
矢島正見
(中央大学文学部教授)
パネリスト
藤川大祐
(千葉大学教育学部助教授)
梅田昭博
(日本PTA全国協議議会会長)
永井正直
(財団法人マルチメディア振興センター技術調査部長)
向井一身
(小金井市立東中学校長)
松浦眞紀子
(神奈川県松田補導員連絡会会長)

第12回少年問題シンポジウム

平成17年11月30日(木)
社会が取り組む子どもの健全な育成
〜次の世代を支える子どもたちに伝えたいこと〜
基調講演 コーディネータ
山口良治
(伏見工業高校ラグビー部総監督)
下田博次
(群馬大学社会情報学部大学院研究科教授)
パネリスト
姉崎昭義
(横浜市PTA連絡協議会会長)
国分昭男
(財団法人インターネット協会副理事長)
坂元章
(お茶の水女子大学文教育学部教授)
高橋邦夫
(千葉学芸高等学校校長)
野村隆史
(大阪天満警察署少年補導員)
舟本馨
(東京都青少年・治安対策本部長)

第11回少年問題シンポジウム

平成16年9月6日(月)
〜社会で取り組む子どもの健全な育成〜
少年非行防止法制の在り方
基調講演 コーディネータ
前田雅英
(東京都立大学教授)
前田雅英
(東京都立大学教授)
澤登俊雄
(國学院大学名誉教授)
パネリスト
澤登俊雄
(國学院大学名誉教授)
相原佳子
(第一東京弁護士会少年法委員会委員長)
井内清満
(千葉南警察署少年補導員)
竹花豊
(東京都副知事)
村松励
(専修大学ネットワーク情報学部教授)

第10回少年問題シンポジウム

平成15年11月19日(水)
わが国の少年非行の現状におもう
〜21世紀に生きる若人たちのたくましい成長を願って〜
記念講演 コーディネータ
佐藤英彦
(警察庁長官)
市川森一
(脚本家)
パネリスト
三浦朱門
(作家、元文化庁長官)
本田和子
(お茶の水女子大学学長)
西澤潤一
(岩手県立大学長、元東北大学総長)
金美齢
(評論家)
澤登俊雄
(國学院大学名誉教授)

第9回少年問題シンポジウム

平成14年11月14日(木)
21世紀を担う少年のために
〜少年警察ボランティアのあり方を考える〜
基調講演 コーディネータ
小松隆二
(東北公益文科大学学長)
久保潔
(読売新聞社論説委員兼編集委員)
パネリスト
野口京子
(文化女子大学教授)
井内清満
(千葉県南警察署少年警察協助員)
藤岡弘
(俳優・レインボーシップ理事)
荒木二郎
(警察庁生活安全局少年課長)
岸山キヨ
(東京少年補導員等連絡協議会副会長)

第8回少年問題シンポジウム

平成13年11月
21世紀を担う少年のために
〜見つけよう非行の兆し、手を打とう今〜
基調講演 コーディネータ
町沢静夫
(立教大学コミュニティ福祉学部教授・精神科医)
藤本哲也
(中央大学法学部教授)
パネリスト
太田克子
(三重県津市立西橋内中学校校長)
村松励
(専修ネットワーク情報学部助教授・元家庭裁判所調査官)
阿部敏子
(神奈川県警察本部少年課副主幹)
町沢静夫
(立教大学教授・精神科医)
荒木二郎
(警察庁生活安全局少年課長)

第7回少年問題シンポジウム

平成12年11月20日(月)
子どもを非行から守るために
〜社会が一体となった取組みに向けて〜
基調講演 コーディネータ
小林逸太
(東海大学政治経済学部教授)
守山正
(拓殖大学政治経済学部教授)
パネリスト
関根正明
(聖徳大学助教授・元公立中学校長)
楢橋照子
(福岡県警察本部少年課少年補導員)
芳賀裕
(全国高等学校PTA連合会副会長)
千葉紘子
(歌手・法務省全国篤志面接委員連盟評議員)
園田一裕
(警察庁生活安全局少年課長)

第6回少年問題シンポジウム

平成11年11月18日(木)
子どもを非行から守るために
〜いま、地域社会に何ができるか〜
基調講演 コーディネータ
矢島正見
(中央大学教授)
依田明
(昭和女子大学大学院教授)
パネリスト
森野正路
(兵庫県教育委員会義務教育課主幹)
高森美紀子
(新潟県警察本部生活安全部少年課少年警察補導員)
丸山陽子
(少年警察ボランティア・警視庁少年補導員)
石井めぐみ
(女優)
舟本馨
(警察庁生活安全局少年課長)

第5回少年問題シンポジウム

平成10年11月12日(木)
子どもを非行から守るために
〜いま、社会が求められているもの〜
基調講演 コーディネータ
舟本馨
(警察庁生活安全局少年課長)
※基調報告
藤本哲也
(中央大学法学部教授)
パネリスト
耳塚寛明
(お茶の水女子大学教授)
来間規子
(大阪府警察本部少年課婦人補導員・臨床心理士)
尾木直樹
(教育評論家)
山谷えり子
(エッセイスト・サンケイリビング新聞編集長)
舟本馨
(警察庁生活安全局少年課長)

第4回少年問題シンポジウム

平成9年10月29日(水)
子どもたちはいま・・・
〜深刻化する少年非行の背景と大人の役割を考える〜
基調講演 コーディネータ
河合隼雄
(国際日本文化研究センター所長・京都大学名誉教授)
※社安研 設立十周年記念講演
詫摩武俊
(東京国際大学人間社会学部長)
パネリスト
矢島正見
(中央大学教授)
土肥由美子
(富山県富山警察署生活安全課課長代理・婦人補導員)
依田 明
(昭和女子大学大学院教授)
衣笠祥雄
(スポーツコンサルタント・野球解説者)
勝浦敏行
(警察庁生活安全局少年課長)

第3回少年問題シンポジウム

平成8年11月8日(金)
助けを求める少年達
〜いま、少年を覚せい剤等の薬物乱用からまもるために〜
基調講演 コーディネータ
小國綾子
(毎日新聞社会部記者)
藤本哲也
(中央大学法学部教授)
新倉アキ子
(神奈川県警察本部少年課主幹・少年相談員)
パネリスト
小林賢二
(群馬県立高崎工業高等学校教諭)
和田清
(国立精神・神経センター精神保健研究所薬物依存研究部長)
池田美彦
(臨床心理士・全少協研修担当部長)
松崎悦子
(歌手・エッセイスト)
勝浦敏行
(警察庁生活安全局少年課長)

第2回少年問題シンポジウム

平成7年12月1日(金)
助けを求める少年達
〜犯罪被害少年への支援と警察・ボランティアの役割〜
基調講演 コーディネータ
諸澤英道
(常磐大学学長)
藤本哲也
(中央大学法学部教授)
パネリスト
冨田信穗
(常磐大学人間科学部教授)
小西聖子
(東京医科歯科大学難治疾患研究所講師)
門田敦子
(大阪府警察本部少年課主幹)
宮本和夫
(警察庁生活安全局少年課長)
安藤和津
(エッセイスト)

第1回少年問題シンポジウム

平成6年11月28日(月)
助けを求める少年達
〜いま求められるいじめ・校内暴力、児童虐待への対応〜
基調講演 コーディネータ
梁瀬 誠一
(毎日新聞社会部記者・仙台支局長)
矢倉久泰
(毎日新聞論説委員・教育ジャーナリスト)
藤本哲也
(中央大学法学部教授)
パネリスト
藤木達三郎
(日本教育新聞社調査研究部主幹)
竹江孝
(警視庁少年第一課立川少年センター主査・臨床心理士)
野口京子
(日本健康心理学研究所副所長)
木元教子
(評論家・テレビコメンテーター)
岩瀬修
(警察庁生活安全局少年課長)

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